開発事例

温排水拡散予測(3次元モデルの開発)

当社は、(財)電力中央研究所の「3次元温排水拡散予測手法」の開発に従事し、実海域への現地適用を重ねてきました。
これをもとに発電所冷却水の拡散予測、環境アセスメントに係わる業務を実施しております。

温排水拡散予測 図1
水理実験結果と計算結果の比較((財)電力中央研究所 研究報告 U03059「密度成層下における3次元温排水拡散予測モデルの適用性 --水中放水方式による水理実験結果との比較--」(2004年3月)より転載(図9,図20))
温排水拡散予測 図2
従来メッシュとネスティングメッシュの精度比較((財)電力中央研究所 研究報告 U01040「3次元温排水拡散モデルの効率化」(2002年4月)より転載(図8,図11,図15))

技術要素

  • 密度成層場を考慮した3次元モデル
  • ネスティング手法により、近傍域から遠方域までの広い範囲に適用可能
  • k-ε乱流モデルに基づき、放水口近傍の流動を高精度に予測
  • ポロシティ法(FAVOR法:分数流体占有率モデル)により海岸線・海底形状を忠実に模擬

詳細

発電所から海域へ放出される温排水は海域よりも密度が低いため、放水後、徐々に海表面へと浮上していきます。

また、発電所の近くに河川がある場合は、淡水のほうが海水よりも密度が低いため、海域に流れ込んだ河川水は海水とあまり混じり合わず、密度成層を形成(左図上段)するため、温排水拡散は非常に複雑な現象となります。

そのため河川水による密度成層が形成されている海域を想定した水理実験結果と3次元温排水拡散予測結果を比較することで適用性を検討し、密度成層場が形成されている海域においても3次元温排水拡散予測モデルが適用可能であることを確認いたしました(左図下段)。

近年、温排水の放水方法として水中放水方式と呼ばれる方式が採用されることが多く、温排水拡散を精度良く予測するためには放水口近傍のメッシュを細かくする必要がありますが、温排水の拡散範囲は放水口サイズと比較すると数オーダー異なるため、遠方域も細かいメッシュで計算することができません。

そこでネスティング手法を導入することで、メッシュ数を抑えながらも非ネスティングメッシュとほぼ同程度の結果が得られることを確認いたしました(右図)。

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